ずれる字幕
他者は、なぜ字幕に収まりきらないのか
参照: レヴィナス / デリダ
他者を理解したつもりになる瞬間に生まれるずれを、字幕という制度的な比喩から読み解く作者ノートです。レヴィナスとデリダを手がかりに、他者がなぜ記述に回収されきらないのか、その応答の限界をたどります。
縁町物語を作者の視点で語る作者ノートです。
それぞれの短編は別々の縁町で起きる出来事を扱いながら、共通して言葉が少し足りないこと、思いが少しずれること、そしてそれでも人が誰かへ届こうとすることを中心に読んでくださった方に哲学的な問いを投げかけています。
どの作品から入ってもよいし、縁町という町そのものの気配から作品をたどってもよいと思っています。
言葉がずれ、記憶が揺らぎ、訂正が必要になる。縁町の入口として、他者理解の失敗と、失敗のあとに更新できるかどうかを読むパートです。
他者は、なぜ字幕に収まりきらないのか
参照: レヴィナス / デリダ
他者を理解したつもりになる瞬間に生まれるずれを、字幕という制度的な比喩から読み解く作者ノートです。レヴィナスとデリダを手がかりに、他者がなぜ記述に回収されきらないのか、その応答の限界をたどります。
ロックの人格同一性論を手がかりに、昨日から今日へ何が私をつなぐのかを考える
ジョン・ロック
記憶が少しずつ薄れていく世界の中で、同じ身体と同じ人格は本当に同じなのかを問う作者ノートです。ロックの人格同一性論を中心に、筆跡、身体、他者の読み直しまで視野を広げています。
パースを軸に、ポパーとソクラテスを補助線として、訂正と更新の境界を考える
参照: パース / ポパー / ソクラテス
言い損ねや誤解を直す店を通して、訂正はどこまで修復で、どこから自己の改ざんなのかを考える作者ノートです。パースの可謬主義を軸に、ポパーから借りた修正可能性の視点とソクラテスの自己吟味を補助線に、誤りから次の言葉へ進む形を読んでいきます。
体温、名前、保留、聞き返し、影。ここでは身体の反応や日常のふつうがテーマになり、理解や所属が身体感覚と生活の手つきの側から立ち上がってきます。
カンギレムとフーコーを手がかりに、正常と病理の基準を考える
参照: カンギレム / フーコー
保健室の平熱ノートを通して、ふつうとは何か、正常の基準は誰のために置かれるのかを読む作者ノートです。カンギレムの正常と病理、フーコーの観察と規律を手がかりに、平均だけでは捉えきれない平熱という言葉をたどります。
バトラーとメルロ=ポンティを手がかりに、呼び方と居場所のずれを考える
参照: バトラー / メルロ=ポンティ
呼び方がまだ定まらない転校生の時間を通して、名前がどのように居場所を形づくるのかを読む作者ノートです。バトラーの呼びかけの議論とメルロ=ポンティの身体感覚を手がかりに、振り向ける名前が日常の中で座っていく過程をたどります。
キルケゴールとベルクソンを手がかりに、保留と決断の時間差を考える
参照: キルケゴール / ベルクソン
答えを出さないまま登ると少し楽になる坂を通して、保留が人を守る猶予であると同時に、自分の時間を町の現在から半歩ずらしてしまう危うさも読む作者ノートです。キルケゴールの選択と不安、ベルクソンの生きられる時間を手がかりに、決断の重さと回復をたどります。
朝比奈の一回で決まりきらない言葉を軸に、聞き返しと二回目の理解を考える
参照: ウィトゲンシュタイン / ガダマー
朝比奈の、一回で決まりきらない言葉を起点に、聞き返しが会話の失敗ではなく、二回目の理解を始める形式であることを読む作者ノートです。ウィトゲンシュタインの言語ゲームとガダマーの対話理解を手がかりに、少し余る言葉がどう共有へ置き直されるかをたどります。
メルロ=ポンティから、癖が他者の気配を受け取り自分の身体になる過程を考える
メルロ=ポンティ
卒業する前に影を置いていく学校という設定を通して、身体はどこまで自分ひとりのものなのかを考えます。メルロ=ポンティの身体図式、癖、相互身体性を軸に、見ていた他者の気配が自分の仕草として続いていく形を読んでいきます。
進路、提出、約束、返事、未来、継承、たとえ。高三という時間の圧力の中で、何を出して何を持ち越すのか、その選択が関係や明日、町の見え方そのものにどう触れていくかを扱うパートです。
ボーヴォワールとレヴィナスを手がかりに、親しさの中の距離と配慮を考える
参照: ボーヴォワール / レヴィナス
最後まで一緒にいることだけが誠実さではないという感覚を通して、親しさの中で先に離れること、説明しきらない配慮、距離の引き受け方を読む作者ノートです。
デリダとフーコーを手がかりに、提出されなかったものと学校の待機を考える
参照: デリダ / フーコー
提出された紙よりも、提出されなかったもののほうが強く残る瞬間を通して、記録に残らない揺れと、学校が待つということを読む作者ノートです。
アーレントとリクールを補助線に、タイトルの「天気予報」が意味する明日の見通しと、速い真帆と遅い和泉の関係更新を考える
参照: アーレント / リクール
タイトルの「天気予報」を、二人が共有していたはずの明日の仮の見通しとして捉え、先で壊れないために動く真帆をアーレント的な約束の感覚から、許すとも許さないとも言い切らない和泉をリクール的な語り直しの時間から読み、速度差から生まれる失敗と関係のリズムを考える作者ノートです。
『聞き返し窓口』を踏まえ、朝比奈の一回で決まりきらない言葉が卒業前の関係でどう働くかを考える
参照: デリダ / ガダマー
『聞き返し窓口』で見えた、朝比奈の一回で決まりきらない言葉を土台に、『ずれる字幕』のあと卒業前の相良との関係で、その言葉がなぜ翌日まで働き続けるのかを読む作者ノートです。返事の遅れではなく、二回目で届く朝比奈らしい言葉の形式として、町の制度をデリダとガダマーから捉え直します。
公開予定
第三部後半の予約済み作品です。前借りされた未来が現在の厚みをどう変えてしまうのかを扱う位置としてここに配置しています。
Scheduled公開予定
第三部後半の予約済み作品です。影の継承がどのように続き、関係の残響がどこまで身体に残るのかを扱う位置としてここに配置しています。
Scheduled公開予定
第三部後半の予約済み作品です。言い切れないものをたとえで渡す回路として、町の別位相をひらく役割を担う位置に置いています。
Scheduled公開予定
第三部後半の予約済み作品です。すぐに届かない声と言い残しの時間が、返事と不在のテーマをどう引き継ぐかをここで受けます。
Scheduled公開予定
第三部後半の予約済み作品です。影の継承をさらに重ね、関係の残り方が個人を超えてどこまで町へ広がるかを受け止める続編として並べています。
Scheduled公開予定
第三部の終章にあたる予約済み作品です。これまでのずれ、継承、返事、未来が、単数の町ではなく複数形の縁町としてどう回収されるかを置く最終位置です。
Scheduled